| 世界選手権観戦記(2004年11月、台北にて) |
 <優勝したスペイン>
<11月21日パラグアイ戦・・林口会場>
【plala】悔しすぎる
パラグアイ恐るべし。南米は本当に勝負強い。日本も決めるところで決めていたと思うが、いらないミスが多かった。アルゼンチン戦では難をのがれたがやはりこの大舞台でそういうミスは許されないようだ。でも、確実に世界は見えた。
【カルチェット】次に期待
惜しい試合でした。一時はリードしていただけに悔やまれますが日本の良さも随所に観られた試合だったのではないでしょうか?。負けはしたものの、日本のフットサルのレベルが上がってきているのは確かです。次のイタリア戦、相手は優勝候補で強いとは思いますが気持ちを切り替えて戦って欲しいですね。
【幕張へ行こう】
台湾まで個人旅行できた自分は何をするのも自己責任で行わなければならない。チケットの受け取りに予想外に手間取り、台北市庁舎からバスに乗ったのが4時50分ころ。それから1時間半もかかって林口の体育館につく。台湾のバスは日本のバスと違って次の停留所を呼んでくれないのでいったい次がどこなのかもさっぱりわからない。手前の病院についたのだがそこから目的地とは違う方向へ大きく迂回、イタリア対アメリカ戦の前半終了間際にやっとつく(2対1でイタリアリード)
自分でいうのもなんだが自分はそう思っている→『世界一の応援団“ポエイラ”』は余裕の表情ですでにスタンバイOKの様子。今度はツアーにするかなー。さてわれらが日本対パラグアイほとんど定刻にキックオフ。
前半2分FK鈴村が右へ流しリカルドシュート、3分にはゴレイロ(GK)川原からダイレクトで受けた右サイド鈴村がダイレクトで左サイド藤井に、藤井はボレーでねらうが惜しくもミートせず。決まればチャンピオンズリーグだったかカスカベウの三輪が決めたスーパーゴールを思い出すようなすばらしいプレイだった。ペースは悪くない日本。8分にゴール前左木暮がボールを受け反転左足シュートGKに阻まれるが脇の下をこぼれたところを再度木暮がつめなんと日本先制!きたきたきた。
11分にパラグアイレネのシュート決まり同点に。パラグアイは15分すぎに5ファールに。直後タイムアウトをパラグアイ取るが、開始後すぐに右再度ドリブルで仕掛けたキャプテン藤井を引っかけ第2PK。これを“第2PK職人前田”きっちり決め勝ち越し。17分にはゴール前左ポストのピヴォ木暮がキープ右のリカルドに流すとリカルド右足アウトサイドでのワンフェイクであっさりDF交わし即シュート。パラグアイゴールに突き刺さる3点目。完全に日本ペース。
18分パラグアイFKを倒されたヴィラウヴァがすぐにリスタート。右サイドに流しただけだったが日本マークがずれ2失点目。前半は日本リードで終了。
ポエイラの応援もすごいがすぐ横にいるパラグアイと台湾チビっ子応援団もすごい歓声。まるで2002年のワールドカップを思い出す。あの時と違うのはチケットの取り易さ(笑)。フットサルはまだ自分を裏切ったことがない。バスはなかなか着かなかったが台湾の人のホスピタリティには感激した。ハーフタイムはチアリーディングあり、トイレでパラグアイサポーターとエールの交換。スペイン語はわからなかったが英語でエールを。
さて後半キックオフ。2、3分と立て続けにパラグアイシュート。日本は4分木暮からのワンツーを鈴村、7分には小野、9分には金山がシュートを放つも得点ならず。いやな流れからパラグアイ11番ロッテーラがG前ピヴォに入り受けたところをポストプレイかと思わせながらも左反転シュート、川原はじくがポストにあたったボールは背中にあたりゴールへ、同点。 15分ゴール前左藤井から浮き玉で木暮へ、木暮DFを右へ交わしGKも交わして無人のゴールへ。すばらしいゴール!!!!!日本再び勝ち越し。
しかしパラグアイ日本の足がとまりかけたところをG前左10番ヴィラウヴァ川原の股間をぬき同点。直後の18分には7番ベラゾクスの勝ち越しゴールを浴び逆転。難波田を使いパワープレイに出るがタイムアップ。残念な星を逃がした。あのアルゼンチン戦で自信をつかんだかいい感じだったのだが・・・まだ始まったばかり、この悔しさを自信を持ってあさってのイタリア戦に備えていい準備をしてほしいと思う。
【たじ】林口体育館、行ってきました
一夜明けてもまだ悔しいです。4-3から逃げ切ろうという気持ちに入ってしまったんですかね。なお、日本戦の前に行われたイタリア−アメリカも見ましたが、各国ともそんなに大きな差はないと思います。まだまだいけます。
自信を持って、次の試合を戦ってほしいです。
<11月23日イタリア戦・・林口会場>
【幕張へ行こう】
今日はおとといの移動(大渋滞)に懲りて試合の4時間前に始動した。台北に入って4日目だが最初に成田で1万円分の両替をして2700元だった現金が残り600元ほどになったため今日はホテルを出て銀行へ上海銀行で“円”の旅行者用小切手を1万円分両替→3000元になった。なんだやっぱり現地の両替の方がレートはいいんだということを実感した。今度は円の現金を試しに替えてもらおう。今日は渋滞もそれほどでなくスムーズに着く。
ついてびっくり!入口には“世界一の応援団”『POEIRA』が今か今かと待ち受けていた。臨戦態勢は万全。試合が始まる前にはあれっえ なんだなんだ日の丸持った子供たちが大勢いるぞ、聞いてみたら台北の日本人学校からの大応援団でした。試合直前呼びかけで本来は座席指定なので席の移動は難しいのだが空いている席になるべくつめてまとまった応援をということで駆け寄る日本大サポーターたち。3分の2は日本の応援であろう、一致団結勝利を目指す!
ゲームは定刻どおりキックオフ。“アズーリ”のジャブだろうか開始2分ピボのセコが右サイドを上がりドリブルと見せかけ一度止まる。後ろに戻すかと思った瞬間ワンフェイク日本DFを交わしシュート、ボールはゴール左角に入りイタリア先制!日本痛い失点。6分にはイタリアセンターサークル手前からのボール回しで日本のマークの意識が角に散ったあとできた真ん中のスペースにヴィセンチーニが飛び込み2点目。
日本も負けてはいない。8分ゴール前左サイドフリーの小野がシュート“アズーリ”の“カテナチオ”に対抗。日本のディフェンスはここまでの試合を見て“世界一”だと思っているのだがそれが生きたのがあの世界最優秀選手セリエAの大スターフォーリアが入ってからだ。今日の彼に日本の守備は仕事らしい仕事を全くさせない。特に鈴村、難波田、リカルドの守備は集中力にさえ、一人がやられても次の動きを読みカバーに入り“機械”のように連動していた。19分イタリア左サイドFKから右のヴィセンティーニへ流しダイレクトで前のフォーリアに流しシュートするが大きく外れる。直後日本もリカルドのコーナーから受けた小野がシュートもGKセーブ、今日の日本にはゴールが遠い。前半は2対0でイタリアリードで終了。
後半3分イタリア日本のトラップミスからベルトーニシュートも日本の守護神川原懸命にセーブ。9分にはイタリア左サイドファビアーノが強烈シュートも川原左足一本で弾き返す。粘る日本だがゴールをこじ開けたのはイタリア。11分セコとフォーリアがゴール前ダブルのピボの形になり日本ディフェンスの意識が真ん中に集中したところを右サイドのモントヴァネリにパス、一瞬だったがスペースが空きモントヴァネリがすかさずシュートゴール決まり3点目。
13分にはイタリア一度打ったシュートがゴール前跳ね返ったところをファビアーノダイレクトボレーシュート、客席の悲鳴が聞こえる中ボールは川原懸命のセーブも実らずゴールへ。14分鈴村から右サイドリカルドへパスリカルドからピボの木暮へパスが入りポストで受けた木暮今日は得意の左へ反転シュートも“カテナチオ”の壁にあたりゴールならず。日本の得意な形惜しかった。
残り6分難波田をゴレイロにパワープレイにでる日本。同時に守備をフルコートのマンツーマンに切り替える。相手ボールは相手陣から積極的にボールを取りに行き、アジア予選イランとの決勝で2点幕張でのアルゼンチンでも1点とった“世界一のパワープレイ”の時間を増やそうと懸命にボールを追う。15分日本パワープレイからボール回し、真ん中空いたところをゴレイロ難波田シュート、惜しくも外れる。さすがのイタリアも足が止まったか15分日本前に出てこないところをゴール正面からリカルドシュート、惜しくも外れる。17分左サイドから小野のシュートはキーパー正面。このあたりから場内がフットサル独特の“どよめき”に包まれる。シュートで終えるシーンが多く試合展開、点差は抜きにどちらが次の点を上げるのだろうという期待感がそうさせるのだろう。横で見ている現地の人もフットサルを“楽しんでいる”感じだ。日本がまえがかりのところを18分あのフォーリアがゴール前フリーになったところを右足一閃シュートはバーを直撃ノーゴール。激しいシュート合戦のフィナーレはまたもイタリア、19分カウンターから左サイドセコが持ち上がり右でフリーのモントヴァネッリへ、モントヴァネッリこれをダイレクトにスライディングシュートできめ鮮やかな5点目。
日本は最後まで戦う気持ちを捨てず望んだが、“カテナチオ”と“ブラジル連合軍”には今一歩及ばなかった。アメリカ対パラグアイは3対1でアメリカが勝ちまだ予選リーグ勝ち抜きの可能性が残った。気持ちを入れ替えてよい準備を“POEIRA”ともにして欲しいと思う。何が起こるのかはわからないのがフットサルなのだから。
【オールドファン】今やフットサルも情報戦か
イタリアの完全な作戦勝ちだった。情報によれば、イタリアはアルゼンチン戦2試合のビデオをアルゼンチンから貰って見ていたとか。。。(アルゼンチンとはいってもイタリア、セリエの選手が多いから親戚みたいなものかも。。。。)
アルゼンチン戦のビデオを見ていたとなると、まず、木暮をマークすれば日本の得点力はだいぶ落ちることは一目瞭然だったであろう。実際、壮行試合のアルゼンチンも1試合目に木暮にボールが集まったのを見て、2戦目、徹底マークをしていた。
次にスピードある速攻を封じ込める点もすぐ気がついたことであろう。アルゼンチン戦の2試合目、小野から藤井へのロングパスからの速攻などである。
この話で納得した。イタリアは2つの作戦を立てたのだと思う。まずは、ピヴォにボールを出させない。そのためには、プレスをかけ、ピヴォとDFの間の距離を長くさせた。これだと、出す方としても長い距離のパスとなりパスカットが怖いから容易にはタテのボールを出せない。出したとしても長い距離となるため、精度はどうしても落ちる。実際、木暮にはあまりいいボールは出なかった。ゴール中央での唯一得点の予感を感じさせたピヴォのシーンは、前半4分、比嘉から木暮、木暮が落として比嘉のシュート(右サイドに外れた)くらいだろうか。仮に出たとしても今度は、木暮の動きを封じ、つついてボールを持たせないようにした。FIFAのレポートでも、ザフィーロが木暮のボールを取って、取るたびに吼えていたとレポートにあった。
2つめは無理して攻めないことだ。アメリカ戦では、無理して攻めて、ミスが目立ったり、速攻で先取点を奪われたりした。その修正もあったと思う。ボールを回して、一瞬のスキをついてのミドルシュート、これを徹底していたように思う。これだと、それほどリスクを犯さなくても勝負はできる。先制点を奪えば、なおさらだ。果たして、理想的な展開となった。いつもなら、もうちょっと金山の快速シーンが見られるはずだったが。。。
このように、世界1、2を争うチームがたかだかアジアのNO2にこれほどまでに作戦を立て、「まとも」に戦わなくてもいいのに、もっと太っ腹で遊んでよといいたいくらいである。
それにしても、世界はブラジル、アルゼンチンなど南米の選手達も大挙ヨーロッパに来ていて、情報もヨーロッパに集まっているのではないだろうか。あのイランがポルトガルに0−4で1点も取れないのも研究されてのことであろう。情報戦においても、日本ひいてはアジアはまだまだこれからである。
【でんでん】世界との距離
「ちょっとどうしようもないな、こりゃ」
一言で表すと、こんな印象の試合だった。5失点はともかく、日本がゴールを奪える雰囲気はほとんど無かった。木暮が満足にボールを持てない。小野もまた然り。こうなると「ピヴォ当て」から始まる日本の攻撃はつらい。サイドプレーヤーも積極的に仕掛けることができない。関東リーグで日頃見かける”金山がスピードに乗ってサイド突破”みたいなシーンがただの一度も見られなかったのは、ショックだった。「守備のポジショニングがいい」と逆にイタリアはサイドからの仕掛けが目立つ。特にセコ。先制点の場面以外でも、藤井が、比嘉が、ことごとく突破を許してしまう。唯一奮闘していたのが鈴村。彼だけは一度も抜かれることが無かったんじゃないだろうか。後半、日本が1点でも取ろうと前がかり、その分カウンターの脅威にさらされる中、最後の最後まで相手に食らいついていった彼の守備には胸が熱くなった。
1対1だけじゃなく、ボール回し一つを取ってみても、日本は低い位置で回させられているだけ。イタリア(や翌日見たブラジル)はボールを回しながらキープするゾーンを次第に高くして相手の守備に圧力を掛けていく。細かいディテールをつきつめていくとキリがないのだろうけど、気になったのは運動量。イタリア(あるいはその日の第2試合でパラグアイに勝ったアメリカ)は、激しくポジションチェンジをしながらボールを回す。比べて日本は動きが少ない。
最終スコアは0−5。サッポ監督は「体格と経験の差で負けた。技術の差は少しだけ」と語っていた。しかし、「セリエA」のあるイタリアに対して「Jリーグ」すらない日本のフットサルがどうすれば差を埋められるのか、見当もつかない。
<11月25日アメリカ戦・・台湾大学会場>
【幕張へ行こう】
台北よりイタリア戦の翌日帰国した。日本人の一般的なサラリーマンとして11月、12月のスケジュールは“3週間連続休暇”などという欧米の長期休暇ばりの余暇の過ごし方を許してくれない。その代わりに“3往復”することにした。土日をはさみ“3往復”ならなんとか休める。それでも結構批判を受けるのだが今年ばかりはしょうがない。めったにこんなことでアピールをするものでもないがたまには“自己主張”もいいのではないかと思う。そういうわけで観戦記を書き始めて初めてテレビで見る試合となった。
現場で見る生のフットサルとTVで見るものとこんなに違うものかというのが正直な感想。TVのよいところはやはり今おきたシーンを振り返ってみることができる点。またスロー再生などでもよく確かめることができる点である。反面生のよさはどうしてもTVだとカメラの角度等からとることのできないところを、視野の中で同時に見ることができるところだろうか。生だと日本ボールで、後方でボールをまわしている時のピボの木暮と相手のベッキの“つかみあい”や“引っ張り合い”などの駆け引きも楽しむことができる。(木暮選手が決して自分から仕掛けているわけではないと思うが)観戦記のために最初はTVを見ながらメモを取っていたのだが今回は単純に応援に専念することにした。“世界一の応援団”POEIRAに声援を送りながら・・・
ゲームはドローに終わり、代表の夢、サッポの夢、POEIRAの夢、そして私の夢も次回以降への“お預け”となった。試合が始まる前の可能性として条件をいろいろシュミレーションしていたが対するアメリカの立場に立てば同時に行われている林口のゲームの状況を確認しながらの試合運びで、「ここは無理することはない」という日本にとり別の敵とも戦わなければならなかったところがこのゲームをさらに難しいものとしていたように思う。そういった中でわれらが代表は最後まで粘り強くよく戦ったと日本人ながら誇りに思いたい。戦った3チームの選手はいずれもなんらかの“プロ”であり、金銭的なサポートの薄い中よくぞ最後まで戦い抜いたと思う。
私はバブル後の日本経済において日本人のお金に対する考え方、価値観の違いをよく考えるが、彼ら代表の面々は日常金銭的には恵まれないながらも本当によく戦い抜いてくれたと思う。現状日本フットサルのよいところは“お金をかけて”“企業、スポンサーに頼って”というところでなく、あくまでいわゆるアマチュアの“手作り感”にあると思う。選手、協会、サポーター、それぞれが世界選手権に予選を勝ち抜いて出場するところまで築き上げてきた小さな努力を今後も引き続き行ってほしいと思う。ただできれば選手の諸君にはもう少しの金銭的な援助ができないものかとも思う。それがこのような感動を与えてくれたせめてものお返しというべきものだと思うから。
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